1976〜7年頃、ロンドンを中心に巻き起こったU.K.パンクシーンから
登場したバンド特集。
現在、
ザ・ジャム(The Jam)をピックアップ!
ジャム特集4回目は、3rdアルバム
『オール・モッド・コンズ
(All Mod Cons)』発表後、彼らの状況がどうなっていたのか
についてお話ししました。
アルバムからのリ−ドシングル
「チューブ・ステーション」が
チャート自己最高位を記録。シングルリリースから2週間後の1978年
11月、リスナーからの高い期待を受けて、ついにアルバムが発表されました!
彼らはデビュー作でいきなりヒットを記録して、メディアからチヤホヤ
されましたが、つづくセカンドアルバムでの失敗によって、それまでとは一転、
酷評を浴びて、デビューからわずか一年の間に天国と地獄を見る羽目に会います。
そんな経験を活かして生まれたナンバーが
「オール・モッド・コンズ」と
「トゥー・ビー・サムワン」。
この業界は、勝てば官軍。つまり、売れたモン勝ちの世界。
アーティストそのものの人柄には何の興味もなく、金を生む才能だけに群がる
業界の体質に対する批判と皮肉を、1分ちょっとと、2分半ほどの曲の中に込めて
正面切って歌っているのです。
それでも、ただ、怒りをぶつけるのではなく、自分たちのような人の目に
さらされる立場の人間はどこに目を向けていけばいいのか、なんて疑問も
投げかけて、詩的にも成長が見られるようになっていました。
こうしたあらゆる表現力が格段にアップした3 rdアルバム
『オール・モッド・コンズ』は、発売前から高い期待を集めていただけあって、
全英アルバムチャート最高6位と、過去2枚がそれぞれ
20位
そこそこだったところから比較すると大幅にランクアップ!
こうして発表と同時に大歓迎で迎えられたアルバム『オール・モッド・コンズ』
ですが、彼らに対する好評価はこれだけでは終わらなかったのです。
イギリスの有名音楽誌が毎年年末に行う人気投票において、
1978年の
年間最優秀アルバム部門のNo.1に選ばれ、
年間最優秀グループ部門で
ジャムは
2位、さらに
最優秀ソングライター部門でも
ポール・ウェラーが
2位となるなど、このアルバムによって、いよいよイギリスのトップグループの仲間入りを果たしたジャム。
次回は、彼らにとってさらに飛躍をかけた4枚目のアルバムを
ピックアップしていきます♪
〈オンエア・ソングリスト〉
1. All Mod Cons
2. To Be Someone(Didn’t We Have A Nice Time)
3. Mr. Clean
4. Billy Hunt
5. English Rose