1976〜7年頃のU.K.パンクバンド特集。
ザ・ジャム(The Jam)をピックアップしてます!
デビュー後、一時陥ったスランプを乗り越えて、ヒットチャート上位の
常連にまでなった彼らは、1980年の春にリリースした10枚目のシングル
「ゴーイング・アンダーグラウンド」で、ついに初の1位を獲得!
こうして、No.1バンドとなったあと1980年11月に発表されたのが
5枚目のアルバム
『サウンド・アフェクツ(Sound Affects)』です。
シングルチャートで1位を獲得したという事実は、我々一般人が思う以上に、
メンバーたちにとって大きなプレッシャーとなっていたようです。
そのため、この頃からメンバーたちが摂るアルコールの量が異常に増え、
それが原因でドラムのリック・バックラーはツアーの移動中、生死の境をさまよう
ような発作にみまわれる、なんて事件もあったそうです。
それでも彼らは、80年代という新しい時代に入って、より大規模な
コンサートツアーを展開!
ヨーロッパ大陸につづいて、待望の初来日公演!アメリカ・ツアーと、
まさしく世界中を駆けめぐっていたのでした。
そして、そのツアーも一段落したこの年の夏、いよいよ注目のニューアルバムの
レコーディングがスタート!
新作のヒントとなったのが、ツアーの移動中に
ポール・ウェラーが
よく聴いていた
ビートルズの
アルバム『リボルバー』と、
当時、大ヒット中だった
マイケル・ジャクソンのアルバム
『オフ・ザ・ウォール』。
ビートルズに関しては、ポールのティーン時代のアイドルだったのでわかるのですが、
マイケルの名前が出てくるとはちょっと意外な感じ。
ではでは、この二つの作品に共通するのは一体何なのかというと、
それは綿密なスタジオワーク。
これらの作品を聴いて、ライブでの再現性より、スタジオで表現できる可能性を
追求したアルバムになったため、最も実験要素の高い作品になっているのが
『サウンド・アフェクツ』の特徴です。
こうしてメンバーの練りに練ったアイデアと即興性が盛り込まれたこの
アルバムは、1980年11月にリリースされると、チャート最高2位を記録!
これにはメンバーたちも納得のいく結果かと思われたのですが、
アルバムは彼らが思い描くサウンドに程遠く、デビューからこれまでずっと
一緒に作品を作り続けてきたプロデューサーとの制作に限界を感じていました。
そのため、これを最後に新しいプロデューサーと組むことになる彼ら。
次回は、新しい環境のもとで生まれたナンバーと、エピソードを紹介していきます♪
〈オンエア・ソングリスト〉
1. Pretty Green
2. That's Entertainment
3. Start!
4. Dream Time
5. Man In The Corner Shop