ちょい隠れロックアーティストを紹介しているこの番組。
ここ数ヶ月、1970年代中頃〜後半、英国のパブを活動の中心にした
アーティストたち。いわゆる“パブ・ロッカー”にスポットを当てて
おとどけしています。
今回から3回に渡ってパブ・ロックシーン、または英ロック界にはなくてはならないアーティスト、ニック・ロウ(Nick Lowe)をピック・アップ!
第1回は、ソロ1stアルバム『ジーザス・オブ・クール(Jesus Of Cool)』
特集です♪
“ポップ職人”として数々の名曲を生み出し、また、多くのアーティストの
プロデュースを手がけ、人知れずロック界に大きな足跡を残しているニック・ロウ。
そんな彼のプロとしてのキャリアは、1965年に参加したバンド、
「キッピントン・ロッジ」にまで遡ります。その後、メンバーチェンジを経て、
1970年に「ブリンズリー・シュウォーツ」と改名して、再スタート!
このバンドはカントリーやニューオリンズR&Bなど、アメリカのルーツ音楽色を
全面に出したサウンドで、ロンドンのパブを中心に地道な活動を続けていました。
ニックはベーシストで、またメインソング・ライターとして活躍していました。
しかし、活動を続けるうちにメンバー間にバンドに対する愛着の温度差が
出てきて、1974年解散。
こうしてソロ・アーティストになったニックは、その頃英国で主流だった
イエス、ジェネシス、クイーンなどの大掛かりで、産業的なロックに
疑問を抱いていました。
そんな鬱憤を晴らすかのように生まれた1stソロアルバム
『ジーザス・オブ・クール』は、ビジネス化したロック・シーンを皮肉った曲
「ミュージック・フォー・マネー」をはじめ、ニック特有のアイロニカルな歌詞を、
60年代のアメリカンポップ調や、当時、時代を先取っていたニュー・ウェイブ調の
サウンドなど、万華鏡のようなポップ・サウンドで包み込まれた一枚は
必聴の名盤です♪
〈オンエア・ソングリスト〉
1. So It Goes
2. (I Love The Sound Of)Breaking Glass
3. Marie Provost
4. Heart Of The City
5. Little Hitler