1970年代後半巻き起こった
U.K.パンクムーブメントから登場したバンド特集。
ロンドンから発生したパンクムーブメントは、次第に地方都市でも
盛り上がっていき、その勢いは他の国にも広がっていたわけですが、今回から、
イギリス以外の国からU.K.パンクを盛り上げたバンドを紹介していきます。
今回はピックアップするのは、
スティッフ・リトル・フィンガーズ
(Stiff Little Fingers)。
パンクの炎もすっかり消えてしまった1979年にイギリスの隣
アイルランド
から現れた、誠実で熱っ〜い男たち!
クラッシュ好きにはたまりません♪♪
もとはハイウェイ・スターというハード・ロック・バンドだったが、
77年に見たクラッシュのギグに触発されて、それまで肩まであった髪をばっさりと
切り落とし、スティッフ・リトル・フィンガーズとして一転、パンクの道へ。
そして1979年に発表したデビューアルバム
『Inflammable Material』は、
小細工なしの演奏、吠え叫ぶヴォーカルに、戦争の絶えない街
ベルファスト出身
の彼らならではの視点による政治的メッセージを真っ向から叩きつける歌詞など、
当時、死に体だった
“パンク”を再び甦らせるにふさわしい入魂の1枚で、
現在に至るまで70年代パンクを語る際に欠かせない存在。
ちなみにこのアルバムは、イギリスの有名インディーズレーベル
「ラフ・トレード」のLP第一弾という記念碑的作品というでもあります。
ここに収録されているナンバーはどれも熱々に熱した火の玉のようなパンクチューンばかりですが、なんといっても
「サスペクト・ディヴァイス」と、
「オルタネイティブ・アルスター」という2曲のキラーチューンにノックアウト!!
そこに
ボブ・マーリーのカヴァー
「ジョニー・ワズ」というレゲエも
しっかりと押さえてるあたりで、クラッシュと並べられてしまうんでしょうけど、
熱量だけでいうと、こっちのほうが高いかも?
さて、パンクの救世主のごとき彼らでしたが、アルバムごとに次第にポップ化。
その頃(80年代)、より過激で徹底したサウンドとメッセージをもつ
ハードコア・パンクのムーヴメントが起き、次第に居場所がなくなった彼らは、
結局82年に解散。しばらくシーンから遠ざかっていたが、87年に再結成し
現在も活動を続けています(ちなみに元
ジャムの
ブルース・フォクストンが
ベースで参加♪)。
〈オンエア・ソングリスト〉
1. Suspect Device
2. Here We Are Nowhere
3. Barbed Wire Love
4. Alternative Ulster
5. Johnny Was