10月から始まったこの番組では、ロックの歴史に
大きな足跡を残しているのに、あまりメディアでは
紹介されないアーティストや隠れた名曲を紹介していく
ミュージックプログラムです。
記念すべき第一回はロックンロールの歴史からは
絶対はずせないアーティスト、エルヴィス・プレスリーが
全米デビュー前に所属していたメンフィスのサン・レコード
時代から1stアルバム「Eivis Presley」をリリースするあたりに
スポットを当てました。
エルヴィスは1935年、ミシシッピー州のテュペロに生まれ、
小さい頃から聖歌隊でゴスペルを唄っていた彼は、次第にブルース
にのめり込むようになります。
高校時代にはメンフィスにある、当時の黒人文化の最先端の街
ビールストリートに入り浸り、多感な時期を過ごしました。
高校を卒業してトラックの運転手となった彼はある日、
母親の誕生日のお祝いとして、メンフィスのサン・スタジオで
歌を録音しました。これが、たまたまスタジオの主催者
サム・フィリップスの耳にとまります。
サムは、ブルースやR&Bを歌いこなせる白人シンガーを以前から
探していました。そしてエルヴィスこそ、彼が探し求めていた
シンガーでした。
では一体、彼の何がそんなにも衝撃的だったのかというと、
それまでにR&Bを歌う白人歌手というのは、すでに珍しく
ありませんでしたが、あくまでR&Bを白人向けにソフトな
ポップスとして歌っていました。
ところが、エルヴィスは黒人らしさを全面に出して売り物にしたのです。
このことはロックの世界だけではなく、社会も揺るがす革命的な
出来事だったのです。
今回お届けしたのは、社会現象を起こす前夜のエルヴィスの
クールでセクシーなロカビリーナンバーです。
もし、彼のことを袖からそうめんが垂れ下がったようなキッツイ
ジャンプ・スーツを着ている太ったモミアゲのオッちゃん、
としか認識のない人は、ぜひこれらの曲を聴いて、そして
この時代の彼の写真を見てください!!
スリムでリーゼントがバッチリ決まった姿に思わずうなってしまうはず!
〈ソングリスト〉
M-1 That's All Right
M-2 Blue Moon of Kentucky
M-3 I Forgot to Remember to Forget
M-4 I Got a Woman
M-5 I'm Couting on You
DJ 堀家博之
「Outside Jam」放送時間
〜月曜PM1:30、火曜お昼12:30、水曜お昼12:45、木曜PM2:15、金曜PM2:30、土曜PM2:45、日曜PM1:30