ロック史に名を残すビッグアーティストの名曲とちょっとマニアックな曲を紹介する「ヒットtheビート」。
今週は、Paul McCartney & Wingsの「Venus And Mars」を特集しました。
レコーディング直前にふたりのメンバーが脱けるという非常事態に見舞われながらリリースされた前作「Band On The Run」は起死回生の大ヒット。その勢いを受けポールは、すぐにでもライブができるように一大オーディションを敢行します。
選ばれたのは元サンダークラップ・ニューマンのギタリスト、ジミー・マッカロク、そして50人以上のオーディション応募のなかから選ばれたドラマーのジェフ・ブリトン。
さっそくこのメンバーでウイングスは新アルバムのレコーディングを開始します。
しかし順調に進んでいるかにみえたレコーディングの最中、加入したばかりのジェフ・ブリトンが突然脱退を表明。いつもなら前作同様、ポールがドラムを担当してレコーディングを終えてしまうところを、今回はあくまでもライブを念頭においていたので、セッション・ドラマーのジョー・イングリッシュを助っ人に起用し、ジョーはこのままウイングスに正式加入します。
このラインアップで無事レコーディングを終えたとき、ポールにはバンドに対してかなりの手応えを感じたんでしょう。リリースされたアルバム「VENUS AND MARS」のクレジットは、PAUL McCARTNEY & WINGSから「WINGS」になりました。(世良公則&ツイストが途中で「ツイスト」になったようなもんですね)
それにしても不思議なタイトルですが(金星と火星)、実はポールはSF好きなんだそうな。
アルバムタイトル曲でありオープニング曲である「VENUS AND MARS」は、コンサートが始まるのを待つカップルの情景を歌われています。
そしてこのコンサートの開始を告げるのがメドレーで繋がった次のナンバー「Rock Show」なわけですね。この流れがそのままライブで再現されるという仕掛けです。SFっぽい仕掛けも随所にちらほら。
先行シングルとしてリリースされ、やはり大ヒットした「Listen To What The Man Said」もライブ映えのするキャッチーなナンバー、その他にもポールにしては珍しいヘヴィーなノリの「Letting Go」など、すぐにライブで使えるナンバーが満載。
そしてこのアルバムから、ポール以外のメンバーの曲やボーカル曲も採用され始め、いよいよウィングスはポールの理想のバンドに近づいてくるわけです。
もちろんこのアルバムも全世界で大ヒット。これをウィングスの最高傑作に推す人も多い名盤です。
♪Venus And Mars〜Rock Show
♪You Gave Me The Answer
♪Letting Go
♪Listen To What The Man Said
次週は、John Lennonの「Rock'n' Roll」を特集します。お楽しみに♪
「ヒットtheビート」放送時間(ネットラジオもリアルタイムです)
〜月曜PM2:00、火曜PM2:15、水曜PM2:30、木曜PM2:45、金曜お昼12:15、土曜お昼12:30、日曜PM2:00
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