ロック史に名を残すビッグアーティストの名曲とちょっとマニアックな曲を紹介する「ヒットtheビート」。
今週は、Paul McCartneyの「Unplugged(The Official Bootleg)」を特集しました。
1989年、MTVで「Unplugged」という企画がスタートします。ゴージャスでラウドなサウンドから、もう一度シンプルなアコースティックサウンドに回帰しようという企画が少しずつ評判を集め、1991年からは大物アーティストが出演するようになり、次第に看板番組となりました。
そしてこの番組から最初に誕生したCDが、今回紹介する「Unplugged(The Official Bootleg)」なわけです。かの有名なエリック・クラプトンの「Unplugged」に先駆けていたんですぜ。しかも、The Official Bootleg(公式海賊版)のタイトルがついている通り、あまりにも海賊版が出回ったために急きょ公式発売されたという曰く付き。当時の人たちも、まさかここまでアコースティックサウンドが再び脚光を浴びるとは思ってなかったんでしょうね。
ポールはワールドツアーも終えたばかり、ツアーメンバーとの息もバッチリの絶好調の頃。ギター、ピアノはもちろん、ベースもアコースティック(ウッドベースではない)という、徹底した‘Unplugged(プラグを通さない)’へのこだわりで、全17曲、バラエティーに富んだナンバーを披露します。
オープニングは、かつてジョン・レノンもR&Rカバー集「Rock'n Roll」のトップでとりあげたジーン・ヴィンセントの大ヒット曲「Be-Bop-A-Lula」。ティーンエイジャーだったジョンとポールの出会いのきっかけとなる曲で、ここからもう、ポールの想いが伝わってきますよね。
その他にも、ポール自身のルーツミュージックであるスタンダードなロックナンバーから、14歳にして初めて書いたオリジナル曲、そしてビートルズナンバーはもちろんソロになってからでもそれまでライブで取り上げたことのない曲がいくつも演奏されました。
とりわけ僕の一番好きなビートルズナンバー「We Can Work It Out」が素晴らしく、以後のポールのツアーでも、アコースティックセットで頻繁に採り上げられるようになりました。
実はこの曲、出だしの歌詞をポールが忘れてしまい歌い直すところまで、CDでは収録されているんですよね。
その他にも、観客やメンバーとのリラックスしたやりとりやジョーク(オヤジギャグ?)までちゃんと収録されていて、アットホームな雰囲気がひしひし伝わってきます。
これぞライブの醍醐味。う〜ん、映像で見たい。
♪Be-Bop-A-Lula
♪We Can Work It Out
♪Blue Moon Of Kentucky
♪That Would Be Something
♪Blackbird
♪Junk
次週は、Paul McCartney「Off The Ground」を特集します。お楽しみに♪
「ヒットtheビート」放送時間(ネットラジオもリアルタイムです)
〜月曜PM1:00、火曜PM1:30、水曜PM2:00、木曜PM2:30、金曜深夜1:30、土曜深夜2:00、日曜PM1:00
毎週土曜夜9時からの
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