あっっっっつい日々が続いていて多少なりとも夏ばて気味の人が大勢いると思います。そんなときはクラシックでも聴きながら、家で思いっきりグデェ~ッとして、だらけてみるのもいいのではないでしょうか。無心になれると思います。
現実逃避でリフレッシュ?、「クラムボン」ナビゲーターの藪下雄介です。
今回取り上げる音楽家は『ニコロ・パガニーニ』です。
パガニーニは1782年10月27日に、イタリアのジェノヴァで生まれました。
7才のときにヴァイオリンを父親から習いはじめ、9歳でヴァイオリンソナタを書いてしまうほどに上達し、11歳で演奏会にデビューします。
たったの2年間で急成長したんですね。
18歳のときに最初の演奏会を成功させ、19歳になるとルッカへの演奏旅行を行い、そこで宮廷の独奏ヴァイオリン奏者に任命されました。
しかし、その仕事が満足できるものでなかったために、貴族の保護を受けない、自由で独立した芸術家としての道を歩み始めました。
ほとんど独学で勉強していたらしいのですが、そのことが誰にも真似することができない超絶技巧を生み出したのではないでしょうか。
28歳のパガニーニは、それからイタリア各地で活発な演奏活動を行い、45歳を過ぎた1828年3月、ウィーンにおいて、はじめての外国公演を行いました。
7月までの期間に合計14回にわたった公演はウィーンを熱狂の渦に巻き込み、ドイツ、パリ、ロンドンでも熱狂的な大成功をおさめました。
その後、各地で100回以上の公演を行い、ヨーロッパ各地でたくさんの有名音楽家達、シューベルト、ショパン、シューマン、リスト、ベリオーズ等がこの巨匠の演奏を聴いて大変なショックを受け、それぞれパガニーニに直接、または間接的に関係する作品を書き残しています。
この番組の中で何回かパガニーニの名前が出てきたのはこういう理由があったからなのです。
順風満帆だったパガニーニですが、52歳のときに、興業上の失敗もあって、世の中のパガニーニ熱は急速に冷めていき、惨めな思いでイタリアにひきあげることになります。
その後も、イタリアとフランスを行き来しては演奏活動を継続していましたが、1840年5月27日、水銀中毒による上気管支炎、ネフローゼ症候群、慢性腎不全によりフランスのニースで亡くなりました。享年57歳でした。
今回の『Word Of Classic』は【楽譜】です。