番組では現在、世界初のパンク・バンド、ラモーンズ(Ramones)
を特集しています。
今回は、95年リリースのアルバム『アディオス・アミーゴス〜さらば友よ〜
(Adios Amigos)』をピック・アップ!!
94年2月、結成20周年を迎えたラモーンズはここ日本で、通算2000回目
のライブを行い、多くのファンに祝福されました。そして、そのライブから
ちょうど一年後、ニューアルバムの発表と共に届いたのが突然の引退宣言でした。
前年の来日公演でも、20周年を迎えながらも全く衰えを感じさせない
R&Rショーを見せつけてくれた彼らに、ファンは“引退”なんて言葉は
まったく思いつかなかったでしょうし、むしろ、ローリング・ストーンズのように
“生涯現役”バンドでい続けてくれると思っていたくらいでした。
実際、バンド自体のコンディションもそう悪くはなかったのですが、
「バンドが衰えた状態で身を引くのではなく、絶好調の姿のまま引退を」
という、リーダー的存在のジョニーの美学が貫かれたのです。
と、そんなわけで届いたラスト・アルバム。内容は、「ラストだから」
といった特別な仕掛けはないのですが、いきなり、異色の組み合わせ
“酔いどれ詩人”トム・ウェイツのカヴァーで幕を開け、ラモーンズと
同年代のバンドで、お互い尊敬し合っているというモーター・ヘッドが歌った
「ラモーンズ」のカヴァーで締める(日本盤のみ)中で、脱退したディーディー
が6曲も提供するなど話題に事欠かない充実作!!
このアルバムをひっさげてラスト・ツアーに出た彼らは、95年秋に来日して、
これまで回れなかった地方にも訪れてライブを行うため、なんと3週間も滞在!!
彼らにとって日本がいかに愛着のある国なのかが、あらためて伝わってきました。
その日本公演の後も世界各地をツアーして回った彼らは、ついに96年、
ラストの日を迎えます!!
次回から数回に渡って、そのラストライブの模様を収めたアルバムを
ピックアップします!!
〈オンエア・ソングリスト〉
1. I Don't Want To Grow Up
2. Scatter Gun
3. Cretin Family
4. She Talks To Rainbow
5. Ramones